【よくある質問】会社の健康診断はどこまで義務?パートの対象基準や費用・給与の疑問を社労士が解説
新年度の慌ただしさが落ち着くと、多くなってくるご質問が『健康診断』です。「従業員の健康診断の時期が近づいてきたけれど、そういえばパートさんは全員受けさせなきゃいけないの?」「健診中の給料って出すべき?」など、いざ準備を始めると疑問が次々と湧いてきませんか?
今回は、労務担当者様からよくいただく「会社の健康診断、どこまでやればいいの?」という疑問を、ギュッとまとめました。これで、今年の健診対応はバッチリ!
会社が絶対に実施しなければならない健康診断は?
法律(労働安全衛生法)で会社に義務付けられている健康診断(法定健診)は、大きく分けると次の2つです。
一般健康診断(義務)
すべての業種で実施が必要な、一般的な体のチェックです。
雇入時(雇い入れ時)の健康診断:新しく従業員を採用したときに行う健診です。
定期健康診断: 1年に1回、定期的に行う健診です。
- 特定業務従事者健康診断:深夜勤務(午後10時から午前5時)を「週1回以上」または「月4回以上」行う従業員には、年2回の健診が必要です。
特殊健康診断(義務)
法律で定められた「有害な業務(例:放射線、特定の化学物質、著しい騒音など)」に日常的に関わる社員に対して行う、特別な健診です。こちらは業務内容に応じて、半年に1回などの頻度で行います。
対象者はどこまで?パートやアルバイトは?
正社員は当然全員が対象になりますが、悩ましいのがパート・アルバイトさんですよね。
結論から言うと、「週の労働時間が正社員の4分の3以上」の人は、一律で会社が健診(定期・雇入れ時ともに)を受けさせる義務があります。
正社員
受診義務有り(全員必須)
パート・アルバイト
週の労働時間が正社員の4分の3以上 ⇒ 受診義務あり(必須)
パート・アルバイト
週の労働時間が正社員の2分の1以上~4分の3未満 ⇒ 義務ではないが、実施することが望ましい(努力義務)
労務担当者のチェックポイント
「週の労働時間が4分の3」の目安は、正社員が週40時間労働の場合、週30時間以上働くパートさんです。シフトを確認して、対象者を漏れなくピックアップしましょう。
健康診断の費用はだれが払う?
「健診費用は会社が全額払うの?」「オプション検査は?」という点もよく聞かれます。
法律で決まっている検査項目
定期健診、雇入れ時健診ともに、法律で決められた健診であるため、会社が全額負担しなければなりません。従業員に自己負担をさせることは法律違反になってしまいます。
従業員が個人的に希望したオプション検査(がん検診など)
従業員個人の負担で問題ありません。ただし、会社側で「ここまでは会社が補助する」という独自ルールを決めるのは自由です。
健診を受けている間の「お給料」は出すべき?
実は、健診を受けている時間の賃金(お給料)については、一般健診と特殊健診で扱いが異なります。
一般的な健康診断(定期健診・雇入れ時健診など): 法律上、会社にお給料を支払う義務まではありませんが、賃金の支払の有無に関しては、事前に会社のルールとして明確にしておき、採用時にしっかりと伝えておきましょう。
特殊健康診断(有害業務の健診): こちらは業務に直結する必須の健診であるため、受診中のお給料を支払う義務があります。もし休日に受診させた場合は、休日手当などの支払いが必要になるので注意してください。
社労士からのアドバイス
今年の健康診断をスムーズに進めるためのステップです。
対象者のリストアップ(正社員が40時間勤務であれば、週30時間以上働くパートさんが漏れていないか確認)
新規採用予定者の確認(雇入れ時健診の手配、または直近の健診結果の提出依頼)
健診機関への予約(人気の時期は埋まりやすいのでお早めに!)
社内ルール(健診中のお給料の有無など)の再確認と従業員へのアナウンス
いざやろうとすると、「うちのパートさんは対象になる?」「お医者さんへの意見聴取ってどうやればいい?」など、迷うことが出てくるのは当然!そんな時に頼れるのが社労士事務所です。労務業務の相談相手として、社労士を検討するのは大いにアリですよ。担当者様が安心して実務を進められるよう、しっかりサポートいたします!







