【令和8年改正】被扶養者認定の新ルール|年間収入は「労働契約」で判断へ
【令和8年4月~】扶養判定が変わる?年間収入の考え方をやさしく解説
今回は、厚生労働省のQ&A(第2版)をもとに、健康保険の被扶養者認定における「年間収入」の考え方の変更について、分かりやすく解説します。
中小企業の労務担当者の皆さまにとって、実務に直結する内容ですので、ぜひ押さえておきましょう。
今回のポイント:ざっくり言うと?
これまで
👉 「実際の収入(残業込み)」で判断
これから(令和8年4月~)
👉 「労働契約の内容ベース」で判断
なぜ変わったの?
背景は「年収の壁」対策です。
従業員が扶養から外れないように働き方を調整するケースが増えているため、
👉 扶養に入れるかどうかを事前に分かりやすくする(予見可能性の向上)
ことが目的です。
具体的な判断方法
① 基本ルール
労働条件通知書などをもとに、
- 時給
- 労働時間
- 労働日数
から年間収入見込みを計算し、
👉 130万円未満かどうかで判断します
➁重要ポイント:残業代はどうなる?
ここが今回の大きな変更点です。
👉 契約に明記されていない残業代などは含めません
つまり
- 想定外の残業
- 一時的な収入増
は、原則として扶養判定に影響しません。
こんなケースはどうする?
ケース①:シフト制で収入が読めない
👉 従来どおり
給与明細や課税証明で判断します
ケース②:複数の職場で働いている
👉 それぞれの契約書を提出させて合算して判定します
ケース③:給与以外の収入がある(年金・副業など)
👉 新ルールは使えません
従来どおり総収入で判断です
実務で注意したいポイント
① 「給与収入のみ」の申立てが必要
扶養認定では、
👉 本人からの申立書が必須になります
※課税証明書では代用できません
② 年1回のチェックが必要
扶養に入れた後も、
👉 2年目以降は毎年確認が必要です
③ 実際の収入が130万円を超えたら?
ポイントは「理由」です。
- 一時的な残業増
👉 原則OK(取消不要) - 明らかに収入が多い状態
👉 扶養削除の可能性あり
となります
さらに重要:遡り取消しの考え方
- 認定時に問題なし
👉 将来に向かって削除 - 書類に誤り(虚偽など)
👉 遡って取消し
と扱いが分かれます
いつから適用?
👉 令和8年4月1日以降の認定から適用です
実務担当者ポイントまとめ
今回の改正を一言でいうと…
👉 「実績」から「契約ベース」へシフト
です。
特に重要なのはこの3点です:
- 労働条件通知書の内容が超重要になる
- 残業などの「臨時収入」は基本カウントしない
- 申立書や定期確認など事務手続きは増える
社労士からのアドバイス
今回の改正は、「年収の壁」対策として非常に実務影響が大きい内容です。
特にパート・アルバイトを多く雇用している企業では、
👉 契約内容の整備と書類管理がこれまで以上に重要になります。
制度の理解を深めて、トラブルのない運用を心がけましょう!
💡厚生労働省「労働契約内容による年間収入が基準額未満である場合の被扶養者の認定 における年間収入の取扱いに係るQ&A(第2版)について」







