雇用契約書の書き方で会社が負ける?裁判事例から学ぶ注意点
「業務内容の変更範囲」を書かないと危険です
最近の裁判で、
雇用契約書の「業務内容」の書き方が原因で、会社側が不利になったケースがありました。
その会社の契約書には、「業務内容:〇〇業務」のみ記載されていたとのことです。
会社としては、「場合によっては、配置転換(職種転換)もあり得る」つもりだったと思われますが、
裁判所は、「この書き方だと、その仕事しかさせられない契約に見える」と判断しました。
つまり、思わぬうちに“職種限定雇用”になっていた可能性が高いということです。
令和6年4月改正|「業務内容の変更範囲」の明示が必須に
令和6年4月から労働条件通知書(雇用契約書)に、
▶ 業務内容の変更の範囲
を記載することが義務になりました。
国がここを追加したのは、「業務内容をめぐるトラブルが多い」からです。
それなのに、
・昔のひな形をそのまま使っている
・ネットの雛形を流用している
・「製造」「事務」「接客」だけ書いている
この状態のままでは、今回の裁判と同じリスクを抱えている可能性があります。
雇用契約書の「業務内容」適当に書いていませんか?
よくある記載例です。
「業務内容:ホール業務」
「業務内容:事務」
一見問題なさそうですが、後からこう言われる可能性があります。
「厨房の仕事は契約外です」
「別の部署は聞いていません」
特に中小企業では、人手が足りないときに「今日はこっちを手伝って」は日常的です。
その現実に合わない雇用契約書は、トラブルの火種になります。
トラブルを防ぐ「業務内容」「変更範囲」の書き方
大切なのは、今の実態+将来の可能性を考えて書くことです。
例えば、
✕「ホール業務」
〇「飲食店業務全般(ホール、調理補助、清掃等を含む)」
✕「経理業務」
〇「事務業務全般(経理、総務、庶務等を含む)」
さらに、
「業務内容は会社の業務状況により変更することがある」
という一文を入れることで、配置転換などにも対応しやすくなりますし、より具体的に記載すれば、もっとトラブルは防止できます。
これは、労働者を都合よく使うためのものではありません。
お互いの誤解を防ぐための仕組みです。
口約束では会社を守れません
「昔から口約束でやっている」
「特にトラブルはなかった」
そう思っていても、退職時、配置転換時、残業や給料の話になった時、基準になるのは書面です。
書いていない約束は、なかったことになります。
だからこそ、
雇用契約書は
✔ 社員を縛るもの
ではなく
✔ トラブルを防ぐもの
なのです。
雇用契約書は“誰に頼む”が重要です
「雇用契約書って、誰に頼めばいいの?」と悩む社長さんも多いですが、
ネットのひな形では、あなたの会社の実態は反映されません。
・実際にどんな仕事をしているのか
・将来、配置転換はあるのか
・どこまでお願いする可能性があるのか
これを整理して、文章に落とし込むのが、社会保険労務士(社労士)の仕事です。
トラブルになってからでは、手遅れです。
社労士からのアドバイス
雇用契約書を作るなら、まず社労士へ
✔ 裁判では「業務内容の書き方」が問題になった
✔ 令和6年4月から「業務内容の変更範囲」の記載が必須
✔ 適当な記載は“職種限定雇用”になるリスク
✔ 実態に合った契約書が会社を守る
「うちの雇用契約書、大丈夫かな?」
そう思った今が、見直しのタイミングです。
雇用契約書を作るなら、まずは社労士に相談してください。
あなたの会社に合った雇用契約書を、ゼロから一緒に作ります。
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